令和6年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問31
【問題31】
DBMSのチェックポイントに関する記述として,適切なものはどれか。
制約のチェックを行う時点を指し,データ操作ごとに即時にチェックを行うか,トランザクションのコミット時までチェックを遅延させるかの指定ができる。
データベースバッファの内容を二次記憶に書き出した時点を指し,障害回復処理の際に,その時点までにコミットされたトランザクションの回復作業を不要にできる。
一つのトランザクションの途中に任意に設定できる時点を指し,プログラムによってその時点まで明示的にロールバックできる。
分散トランザクションの調停者が,全参加者からコミット可否を受け取りコミットかロールバックかの判定を行う時点を指し,その後に全参加者にコミット又はロールバックの実行要求を発行することによって,分散トランザクションの原子性,一貫性が保証できる。
【解説】
ア: 制約のチェックを行う時点を指し,データ操作ごとに即時にチェックを行うか,トランザクションのコミット時までチェックを遅延させるかの指定ができる。
誤り。これは制約チェックのタイミングに関する説明であり,チェックポイントとは無関係です。
イ: データベースバッファの内容を二次記憶に書き出した時点を指し,障害回復処理の際に,その時点までにコミットされたトランザクションの回復作業を不要にできる。
正しい。これはチェックポイントの説明です。チェックポイントによって,障害回復処理時にそれ以前のログの再適用を省略できます。
ウ: 一つのトランザクションの途中に任意に設定できる時点を指し,プログラムによってその時点まで明示的にロールバックできる。
誤り。これはセーブポイントの説明です。
エ: 分散トランザクションの調停者が,全参加者からコミット可否を受け取りコミットかロールバックかの判定を行う時点を指し,その後に全参加者にコミット又はロールバックの実行要求を発行することによって,分散トランザクションの原子性,一貫性が保証できる。
誤り。これは2相コミットの説明です。
【答え】
イ: データベースバッファの内容を二次記憶に書き出した時点を指し,障害回復処理の際に,その時点までにコミットされたトランザクションの回復作業を不要にできる。
出典:令和6年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問31