令和6年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問39
【問題39】
ディープフェイクを悪用した攻撃に該当するものはどれか。
AI技術によって加工したCEOの音声を使用して従業員に電話をかけ,指定した銀行口座に送金するよう指示した。
企業のPCをランサムウェアに感染させ,暗号化したデータを復号するための鍵と引き換えに,指定した方法で暗号資産を送付するよう指示した。
企業の秘密情報を含むデータを不正に取得したと誤認させる電子メールを従業員に送付し,不正に取得したデータを公開しないことと引き換えに,指定した方法で暗号資産を送付するよう指示した。
ディープウェブにて入手した認証情報でCEOの電子メールアカウントに不正にログインして偽りの電子メールを従業員に送付し,指定した銀行口座に送金するよう指示した。
【解説】
ディープフェイクとは、AI技術を用いて人物の顔や音声を高精度に合成し、虚偽の情報を作り出す技術です。ディープフェイクを悪用した攻撃では、偽の音声や映像を使って標的を騙す手法が取られます。
ア: AI技術によって加工したCEOの音声を使用して従業員に電話をかけ,指定した銀行口座に送金するよう指示した。
正しい。ディープフェイク技術を用いてCEOの音声を偽装し、従業員を騙して送金させる攻撃であり、ディープフェイクの典型的な悪用例です。
イ: 企業のPCをランサムウェアに感染させ,暗号化したデータを復号するための鍵と引き換えに,指定した方法で暗号資産を送付するよう指示した。
誤り。これはランサムウェア攻撃であり、ディープフェイクは関係ありません。
ウ: 企業の秘密情報を含むデータを不正に取得したと誤認させる電子メールを従業員に送付し,不正に取得したデータを公開しないことと引き換えに,指定した方法で暗号資産を送付するよう指示した。
誤り。これは恐喝型のメール攻撃(ブラックメール)であり、ディープフェイクではありません。
エ: ディープウェブにて入手した認証情報でCEOの電子メールアカウントに不正にログインして偽りの電子メールを従業員に送付し,指定した銀行口座に送金するよう指示した。
誤り。これは不正アクセスやなりすましメールによる攻撃ですが、ディープフェイクは使用されていません。
【答え】
ア: AI技術によって加工したCEOの音声を使用して従業員に電話をかけ,指定した銀行口座に送金するよう指示した。
出典:令和6年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問39