令和6年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問73
【問題73】
ゲーム理論における"ナッシュ均衡"の説明はどれか。
一部プレイヤーの受取が,そのまま残りのプレイヤーの支払となるような,各プレイヤーの利得(正負の支払)の総和がゼロとなる状態
戦略を決定するに当たって,相手側の各戦略(行動)について, 相手の結果が最大利得となる場合同士を比較して,その中で相手の利得を最小化する行動を選択している状態
戦略を決定するに当たって,自身の各戦略(行動)について,自身の結果が最小利得となる場合同士を比較して,その中で自身の利得を最大化する行動を選択している状態
非協力ゲームのモデルであり,相手の行動に対して最適な行動をとる行動原理の中で,どのプレイヤーも自分だけが戦略を変更しても利得を増やせない戦略の組合せ状態
【解説】
ア: 一部プレイヤーの受取が,そのまま残りのプレイヤーの支払となるような,各プレイヤーの利得(正負の支払)の総和がゼロとなる状態
誤り。これは「ゼロサムゲーム」の説明であり,ナッシュ均衡とは異なります。
イ: 戦略を決定するに当たって,相手側の各戦略(行動)について, 相手の結果が最大利得となる場合同士を比較して,その中で相手の利得を最小化する行動を選択している状態
誤り。これは「ミニマックス戦略」に関する記述であり,ナッシュ均衡の定義ではありません。
ウ: 戦略を決定するに当たって,自身の各戦略(行動)について,自身の結果が最小利得となる場合同士を比較して,その中で自身の利得を最大化する行動を選択している状態
誤り。これもミニマックス戦略に関連する説明であり,ナッシュ均衡の概念とは異なります。
エ: 非協力ゲームのモデルであり,相手の行動に対して最適な行動をとる行動原理の中で,どのプレイヤーも自分だけが戦略を変更しても利得を増やせない戦略の組合せ状態
正しい。ナッシュ均衡は,すべてのプレイヤーが最適な戦略を選んでいる状態であり,誰も一方的に戦略を変更しても利益を得られない安定した状態を指します。
【答え】
エ: 非協力ゲームのモデルであり,相手の行動に対して最適な行動をとる行動原理の中で,どのプレイヤーも自分だけが戦略を変更しても利得を増やせない戦略の組合せ状態
出典:令和6年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問73