令和7年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問74
【問題74】
様々な需要予測モデルのもととなっている時系列モデルに関する記述として、適切なものはどれか。
移動平均法では、平均する期間を長くするほど、短期的な需要の変化の影響が大きくなる。
移動平均法は、長期的な需要のトレンドを把握するのには向かないが、直近の需要の変化を把握するのには向いている。
指数平滑法では、平滑化定数の値が0%に近いほど直前の実績値を重視し、100%に近いほど過去の実績値を重視する。
指数平滑法は、過去の実績値よりも直近の実績値を用いるほど予測の精度が向上すると考えられる場合に有効な手法である。
【解説】
ア: 移動平均法では、平均する期間を長くするほど、短期的な需要の変化の影響が大きくなる。
誤り。平均期間が長くなると短期的な変動の影響は小さくなり、全体として滑らかな変化になります。
イ: 移動平均法は、長期的な需要のトレンドを把握するのには向かないが、直近の需要の変化を把握するのには向いている。
誤り。移動平均法は直近の変化を鈍らせる傾向があり、短期的な変化の把握には向きません。
ウ: 指数平滑法では、平滑化定数の値が0%に近いほど直前の実績値を重視し、100%に近いほど過去の実績値を重視する。
誤り。実際にはその逆で、100%に近いと直近の実績を重視し、0%に近いと過去全体に重みが分散されます。
エ: 指数平滑法は、過去の実績値よりも直近の実績値を用いるほど予測の精度が向上すると考えられる場合に有効な手法である。
正しい。指数平滑法は直近のデータに重みを置く予測手法で、短期変動への対応に適しています。
【答え】
エ: 指数平滑法は、過去の実績値よりも直近の実績値を用いるほど予測の精度が向上すると考えられる場合に有効な手法である。
出典:令和7年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問74