令和6年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問37 2025年7月31日
【問題37】
DNSSECで実現できることはどれか。
ア
DNSキャッシュサーバが得た応答の中のリソースレコードが,権威DNSサーバで管理されているものであり,改ざんされていないことの検証
イ
権威DNSサーバとDNSキャッシュサーバとの通信を暗号化することによる,ゾーン情報の漏えいの防止
ウ
長音"ー"と漢数字"一"などの似た文字をドメイン名に用いて,正規サイトのように見せかける攻撃の防止
エ
利用者のURLの入力誤りを悪用して,偽サイトに誘導する攻撃の検知
【解説】
ア: DNSキャッシュサーバが得た応答の中のリソースレコードが,権威DNSサーバで管理されているものであり,改ざんされていないことの検証
正しい 。DNSSEC(DNS Security Extensions)は、DNS応答にデジタル署名を付加し、応答データが正当かつ改ざんされていないことを検証できるようにする仕組みです。これにより、DNSキャッシュポイズニングなどの攻撃を防止できます。
イ: 権威DNSサーバとDNSキャッシュサーバとの通信を暗号化することによる,ゾーン情報の漏えいの防止
誤り 。DNSSECは通信の暗号化ではなく、応答データの完全性(改ざん防止)を保証するための技術です。暗号化はDoT(DNS over TLS)やDoH(DNS over HTTPS)などが該当します。
ウ: 長音"ー"と漢数字"一"などの似た文字をドメイン名に用いて,正規サイトのように見せかける攻撃の防止
誤り 。これはIDNホモグラフ攻撃に関する内容であり、DNSSECの対象ではありません。
エ: 利用者のURLの入力誤りを悪用して,偽サイトに誘導する攻撃の検知
誤り 。これはタイポスクワッティングに関する問題であり、DNSSECはこの種の攻撃には対応していません。
【答え】
ア: DNSキャッシュサーバが得た応答の中のリソースレコードが,権威DNSサーバで管理されているものであり,改ざんされていないことの検証
出典:令和6年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問37