令和6年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問46

【解説】

モジュール結合度は、モジュール間の依存関係やデータの受け渡し方法によって強さが分類されます。結合度が弱いほど保守性・再利用性に優れた設計とされ、以下のような順序で分類されます：

• データ結合（最も弱い）：必要なデータだけを渡す
• スタンプ結合：データ構造をまとめて渡す
• 制御結合：制御用フラグなどで動作を指示
• 外部結合：大域変数を共有
• 共通結合：共通領域を複数モジュールで共有
• 内容結合（最も強い）：他モジュールの内部を直接操作

ア: CALL命令を使用せずにJUMP命令でほかのモジュールを呼び出すとき，このモジュール間の関係は，外部結合である。
誤り。これはモジュール内部を直接操作する内容結合に該当します。

イ: 実行する機能や論理を決定するために引数を受け渡すとき，このモジュール間の関係は，内部結合である。
誤り。引数を用いた連携はデータ結合や制御結合に該当します。「内部結合」という分類は存在しません。

ウ: 大域的な単一のデータ項目を参照するモジュール間の関係は，制御結合である。
誤り。これは外部結合に該当します。

エ: 大域的なデータを参照するモジュール間の関係は，共通結合である。
正しい。共通結合は、共通領域（グローバル領域）に定義されたデータを複数のモジュールで共有する関係です。