令和6年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問71
【問題71】
IoTを活用したビジネスモデルのうち,マスカスタマイゼーションの事例はどれか。
建機メーカーが,建設機械にエンジンの稼働状況が分かるセンサーとGPSを搭載して,機械の稼働場所と稼働状況を可視化する。これによって,盗難された機械にキーを入れても,遠隔操作によってエンジンが掛からないようにする。
航空機メーカーが,エンジンに組み込まれたセンサーから稼働状況に関するデータを収集し,これを分析して,航空会社にエンジンの予防保守情報を提供する。
自動車メーカーが,稼働状況を把握するセンサーと,遠隔地からドアロックを解錠できる装置を自動車に搭載して,カーシェアサービスを提供する。
眼鏡メーカーが,店内で顧客の顔の形状を3Dスキャナーによってデジタル化し,パターンの組み合わせで顧客に合ったフレーム形状を設計する。その後,工場に設計情報を送信し,パーツを組み合わせてフレームを効率的に製造する。
【解説】
ア: 建機メーカーが,建設機械にエンジンの稼働状況が分かるセンサーとGPSを搭載して,機械の稼働場所と稼働状況を可視化する。これによって,盗難された機械にキーを入れても,遠隔操作によってエンジンが掛からないようにする。
誤り。これはIoTによる遠隔監視・盗難防止の事例であり、マスカスタマイゼーションとは関係がありません。
イ: 航空機メーカーが,エンジンに組み込まれたセンサーから稼働状況に関するデータを収集し,これを分析して,航空会社にエンジンの予防保守情報を提供する。
誤り。これはIoTを活用した予防保守の事例であり、個別顧客向けの製品設計・生産ではありません。
ウ: 自動車メーカーが,稼働状況を把握するセンサーと,遠隔地からドアロックを解錠できる装置を自動車に搭載して,カーシェアサービスを提供する。
誤り。これはカーシェアサービスの例であり、大量生産と個別対応を両立させるマスカスタマイゼーションではありません。
エ: 眼鏡メーカーが,店内で顧客の顔の形状を3Dスキャナーによってデジタル化し,パターンの組み合わせで顧客に合ったフレーム形状を設計する。その後,工場に設計情報を送信し,パーツを組み合わせてフレームを効率的に製造する。
正しい。マスカスタマイゼーションとは、大量生産技術を活用しつつ、顧客個別のニーズに対応したカスタマイズを可能にするビジネスモデルです。この事例はIoTと3Dスキャンを用いた代表的な例です。
【答え】
エ: 眼鏡メーカーが,店内で顧客の顔の形状を3Dスキャナーによってデジタル化し,パターンの組み合わせで顧客に合ったフレーム形状を設計する。その後,工場に設計情報を送信し,パーツを組み合わせてフレームを効率的に製造する。
出典:令和6年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問71